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“ 苦味 (にがみ) ” について。

こんにちは。

院長の平田です。

以前、“お味噌汁” の効用についてお話したことがありました。

(2022.07.08 ブログ参照

 “お味噌汁” 以外にも、私が良く患者様にお勧めするものがあります。

“センブリのお茶” です。

インターネットで調べると、

( センブリ | 成分情報 | わかさの秘密 (wakasa.jp)  とても詳細にわかりやすく記載されて勉強になります。)

主に、「胃腸系の症状を緩和する民間薬」と書いてあります。

薬品としてみる時、その 成分、効能(薬効) そしてできれば 副作用 は是非とも理解しておきたいもの。

体のどの場所にどういった物質がどのように作用するか?です。

先に案内したサイトをご覧になっていただけたらそのことがよく理解できます。

では、東洋医学にはどうか? というと、このなかの “苦味” という単語がキーワードになってきます。

お話が少し横道にそれますが、東洋医学には “五味” という考え方があって、

(少し難しくて退屈になるけど・・・、すみません。)

酸味 (=収斂(しゅうれん)作用 “出すぎるものを渋らせる” こと。)

  例えば、毛穴を一時的に引き締めて、汗や皮脂の過剰分泌を抑制する作用のこと。

  消化器においては胃腸粘膜からタンパク質を分泌して被膜を作り粘膜を保護して炎症を

  抑える作用。

  また、消化液の分泌をコントロールして 消化・吸収・排泄 がスムーズに進行するように

  する作用

苦味 (=堅陰(けんいん)作用 “余分な湿を取る” ことによって、“水” の巡りをよくすること。

   この作用により、体外に不用物を排出することができる。)

   “陰”とは“水(津液)”のこと。

   “湿”とは流れることができずに停滞している“水(津液)”のこと。

甘味 (=緩和作用 “緊張を緩める” こと。)

  激しいものを緩め薄め、足らないものを養い補っていく働き。

  ここでは、消化器系の機能を補うこと。

辛味 (=発散作用 “温め発汗させる” こと。) 

  気(き) や 血(けつ) の滞り(とどこおり)を散らして、発散させる働き。

  (肺、大腸、皮膚の)上皮の機能を補って免疫を保つ効果。

鹹味 (=軟化作用 “しこりを取る” こと。)

  乾きを潤して、硬いものを軟らかくし、水分の調節をする働き。

  “(循環する”血(けつ)“ ”水(すい)“ 中のCO₂、老廃物などを)排泄することで

  調節” をする働き。

の五つの味を言います。

(当院では、柔整師・鍼灸師 田中信孝の東洋医学理論により、独自にこれに “うま味” を加え、“六味”という考え方をとっています。)

うま味 (=安定作用)

   いま 体に必要なもの (体を構成する細胞からホルモンなど)を作りだすことによって、

  “自律神経”を安定させること。

お話を戻しましょう。

これらの六つの “味” は 特に、食直前 に摂ることによって最大に効果を発揮します。

食前療法 と言います。

“苦味” に関していえば、苦味成分が舌の感覚神経、すなわち味覚を刺激することで、

「今から“食べ物”が入ってきますよ。」という信号を送り、反射的に唾液や胃液の分泌を高め、

胃の運動を活発にすることで、食物の分解(“消化”の前段階)をスムーズに行えるように働くのです。

さらに “うま味” を摂ることで、続く “四味” の作用が最小最短で実行できます。

日本の朝ご飯は、熱いお茶(苦味)を飲んで、

お味噌汁(うま味)ですよね。

日本食ってよく考えられているんです。

“苦味” の “排出” と “うま味” の “合成” をうまく使いこなせば健康力アップ間違いなし。

皆さまも、朝は是非 日本食で。

 

 

こちらからチェック!!

 

自分が子供の頃、おとなはよく “センブリ” を山から採ってきて煎じて飲んでいましたよね。

今では、探すのも難しいと聞きます。

でもドラッグストアにお湯に溶かして飲むタイプのものが置いてあるので私はそれを常用しています。

それでも十分に“効果あり”と感じていますのでよろしければどうぞ。

2022年も最後となりました。

皆さまよいお年をお過ごしくださいませ。

そして、食べ過ぎるようなときは “センブリ” を…。

それでは失礼いたします。